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舞-HiMEの静なつ奈緒のSSを書こうと思っています。 キャラ崩壊酷いと思うので、大丈夫な方だけどうぞ。

命の一日〜静留の場合〜 前

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命の一日〜静留の場合〜 前

パロが進む〜♪(ドヤッ なんて言ってたくせに駄目ですね。
忙しくてそれどころではなくなってしまいました。
というわけでこの間お話ししてたSS、前編として置いておこうと思います。
定番ネタです。暇つぶしにどうぞ。






朝。
聞き慣れない目覚ましの音で意識が覚醒した。
起き上がるのがつらい。
昨日、何か無理をしただろうか?
考えながら目を開けてみると、そこは自分の部屋ではなかった。

「……?」

ここは舞衣さんの部屋だ。
なつきに連れられて数回訪れたことがあるので間違いない。
そこで自分が妙な体勢で寝ていることにようやく気付いた。
何かを抱いている。これは……。

「おはよ……あんたも今の目覚ましで起きたの?珍しいこともあ」
「堪忍!!!」
「……は、はぃ?」

回していた手を素早く離して起き上がり三つ指をつく。この間およそ1秒。
自分が何故このようなことをしてしまったのかはわからない。
酒にでも酔ったのだろうか。
そんな記憶はないが、こんなことをした記憶だってもちろんない。
とにかく謝ろう。それがまだ半分寝ぼけた頭が必死に導き出した答えだった。

「ほんまに堪忍な」
「いやいや意味わかんないし!っていうかその言葉遣いなんなのよ!?似合わないからやめなさい!」
「茶化さんくてもええ。うちは、うちはあんたに酷いことをしました」
「はぁ……?あ、もしかして抱きついて寝てたこと?おかしいでしょ、あんたいつも」
「そら普段からええ乳してはるなぁとは思っとりましたさかい、何かの勢いを借りてナニか間違いが起こるいうことも」
「あんた……何言ってんの……?」

このとき、やっと変な寝ぼけ方しないでよと言いながら呆れる舞衣さんを見上げていることに気付いた。
二人ともベッドの上に座っている筈なのに。何故。
彼女はなつきよりも小柄だったはず。

「命、今から朝ご飯作るから。もうちょっと寝てなさい」

そう言ってぐっとベッドに寝かされる。
こんな色気のない押し倒され方するのは生まれて初めてかもしれない。

「……って、え、みこと?」

自分がこの部屋にいることも、彼女のあの態度も、先ほど感じた体格差による違和感も、
命になってしまったと考えれば全て説明がつく。

いやいや。そんなまさか。
有り得ないと思いながらも気付けば体は自然と洗面台に向かっていた。
寝起きだからか、普段と手足の長さが違うからか、足下が覚束ない。
よお出来た夢やなぁ、そんな風に呟きながらドアを開けた。

洗面台を遣わせてもらったことはないが、場所なら完璧に把握している。
なんて言ったって寮なのだ。部屋の間取りは熟知していた。

おそるおそる鏡を覗き込むとそこには美袋さんの顔が映し出されていた。
まばたきをして、鏡に向かって手を振ってみる。さらに笑ってみる。
どの動きも完全に一致していた。

「あら、かぁいらし」

完全に他人事のように、ただ鏡の中の人物に向かって感想を述べた。
口の動くタイミングも、もちろん一緒だった。
ゆっくりと頭が事実を受け入れようとする。
驚きのあまり、これといったリアクションはとれなかった。
張り付いた笑顔もそのまま、右手だけが愛想良く手を振った形で固まっていた。

「……」
「…………」
「……………………………」
「なんこれ」

状況は把握した。
なるほど、うちは美袋さん。
鴇羽舞衣と暮らしている、美袋命。はい。

ふらふらと、脱衣所に入ったとき以上の危険な足取りでキッチンを目指す。
とにかく何が起こったのかを考えなければ。
そして舞衣さんに協力を要請しなければ。

「命、寝てなくていいの?まだちょっとかかるわよ?」
「手伝わせてもらいます」
「はぃぃ!!?っていうかアンタ、まだその喋り方なの?」
「色々話したいことがありますさかい、そのつもりでな」
「いやいや、ホント意味わかんないって。っていうかあんた会長さんの真似、随分上手ねぇ」
「そーゆーことにしといてもらって結構どすえ。今ホンマのこと打ち明けてまうと、びっくりして舞衣さんが怪我しはるかも知れへんから」
「????」



--------




「うちな、藤乃静留なんどす」

朝食を終えてテーブルに向かい合うようにして座っていた。
意外なことに、舞衣はさして驚いていないようである。

「うん、そんな気がしてたわ……じゃない、してました」
「敬語やなくてええよ。でも、なんでそう思たん?」
「いえ、命の姿をしていても会長さんだし……なんでって、全ての振る舞いが、ですかね」
「そか。…周りも不審に思うやろうし、いつも通りがええなぁ。こないな機会滅多にないし」
「うぅ……わかったわよ。とにかく、私はあんたがあんたじゃなくて会長さんだって信じるわ」
「迷惑かけてしもて堪忍な」
「ううん。でも、なんでこんなことに?」
「さぁ……」

しばしの間、無言が続く。
お互いに考えているのであろう、こうなってしまった原因を。
前を向くと舞衣は顔を赤くして俯いていた。

「なん?どうしはったん?」
「いや、その、さっき……いい乳だと思ってたって言われたの……思い出しちゃって……」
「……」

あの発言は完全にやぶ蛇だった。
お陰で舞衣にもこんな気まずい思いをさせてしまっている。
色んな意味で申し訳ない。

「あれは……その……堪忍……」
「う、ううん、大丈夫。嫌っていうか、恥ずかしかっただけだから」
「ほんま?」
「うん」
「ほなちょお触っても」
「なつきに言いつけるわよ」

舞衣は笑顔でぴしゃりとそう言い放つと、食器を持ってキッチンへ向かった。
自分も無言で立ち上がり身支度を始める。
今の会話はお互いになかったことにした。

それにしても人の体とはいえ、もう一度
中学の制服に袖を通すことになるとは。
人生とはわからないものである。

「んっ!」
「あら、着替えたの?」
「そうだ!」
「そう。っていうか会長さんったら命の真似上手ね」
「んっ!さっきは静留の真似が上手いって言われたけどな!」
「根に持ってるの……?まぁいいや。私も支度済んだからもう出れるわよ。ちょっと早いけど行こっか」
「そやな」
「なんで急に命モード解除するのよ!」

なつきとは違うタイプだけど、からかい甲斐のある子で楽しい。
せっかく命と入れ替わったんだから、今日は今日で満喫したい。

ドアを閉め、鍵をかけ、校舎へ向かう。
いい天気だ。伸びをすると視界の隅で舞衣がちょっと困ったように笑っていた。
きっと身も心も命のようで呆れているのだろう。

ちょっと待った。
……”入れ替わった”?
何気なくそう思ったけど、それってつまり……?
と、いうことは……?

「とんでもないことに気付いたぞ、舞衣」
「どうしたのよ」
「……うちの中には、やっぱり美袋はんが入ってはるのやろか」
「あ゛っ」
「あきまへん。こないなこと言うたら失礼かもしれまへんけど、美袋はんだけはあきまへん」
「そやな……」
「うちの真似せんといて……」
「堪忍な……」
「あ、今のちょお上手でしたわ……」
「そう………」

美袋さんの中身はどこに行ってしまったのか。
その行方に思考を巡らせる度に清々しい朝の気分はどこかに行ってしまった。

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